10月21日(水)午後、標記会議が開催され、下記の項目について日本年金機構及び厚生労働省からヒアリングを行いました。

1)基礎年金番号変更に伴う年金支給ミスについて

○5月に発覚した不正アクセスにより個人情報が流出した約101万人の基礎年金番号の変更を日本年金機構がこれまで行ってきましたが、そのうち在職老齢年金受給者で退職・就職・報酬額の変更に伴う給付額の増減が10月15日の定期支払いに反映されない人が400件程度発生したとの説明が日本年金機構の担当者からありました。またかという感じですが、原因は処理のタイムラグによるもので、11月以降は自動的に反映されるとのこと。今月中を目標に反映されていない対象者に連絡を取り必要な支払額の調整を行うという説明でしたが、現時点で対象者及び増減額の確定が出来ていないことや、これ以上対象者が増えない確証はあるのか等出席議員から年金機構の対応の遅さを指摘する意見が多く出されました。

2)入居者がいない日本年金機構の職員宿舎について

○会計検査院から、日本年金機構が保有する土地及び建物について保有の必要性を見直し、保有する合理的理由が認められない土地及び建物については、国庫に納付させるよう適切な制度を整備することを指摘されました。とりわけ、平成24年度から26年度までの間、継続的に入居者のいない宿舎が全国で7宿舎170戸もあることが明示されており、民主党として日本年金機構の全国の独身寮、世帯寮の一覧やそれぞれの寮の直近の入居率、家賃の提出を日本年金機構に求めましたが、作業に時間がかかっていてまだ提出できないとの説明にこの問題に対する危機感の欠如について厳しい意見が出されました。

○独立行政法人通則法には、保有する不要財産を処分しなければならない旨の規定や不要財産又は不要財産の譲渡収入への国庫に対する納付の規定が設けられていますが、日本年金機構法には同様の規定がないために、日本年金機構が不要財産や不要財産の譲渡収入を国庫に納付することができないことから、民主党としてこの不備を一刻も早く解消する日本年金機構法の改正案を提出し速やかに成立させるよう、早期の臨時国会の開催を与党に強く求めていくことになりました。

3)GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の年金積立金の運用について

○国民の貴重な資産である年金積立金の運用に関して、2015年度第二四半期(7ー9月)の運用損益が、世界的な株安の影響を受けて民間の試算だと9.4兆円もの運用損を出したと新聞にすでに出ているがどうなっているか、GPIFに説明を求めましたが、11月25日前後にならないと確定した数字を公表できないとの答えでした。

○年金積立金を使って利回りの高い海外の低格付け債への投資を始めるとのことだが、低格付け債とは投機的水準である「ダブルB」以下の格付けの債券で、一般的に「投資不適格級」「ジャンク級」などと呼ばれる信用リスクに位置づけられており、確かに利回りは高いが当然のことながらデフォルト(債務不履行)のリスクが比較的髙い。日本国内では、機関投資家が投資対象として適格水準とされるトリプルB格を最低基準としていて、低格付け債の市場は事実上ない。それにも関わらず海外の低格付け債の投資を開始する理由について質問が出ましたが、今まで国債に偏っていた資産を株式などに分散する運用の見直しの一環の措置で年金資産全体の利回り向上をはかったものとの答弁。責任の所在等、そこまで運用対象を広げることへの疑問の声が相次ぎました。

(報告者 田中秘書)