7月22日(水)の朝、民主党・総務部門会議において、6月30日に閣議決定された「世界最先端IT国家創造宣言(改訂)」について政府のIT総合戦略室より説明があり、その内容等について質疑及び意見交換を行いました。

 

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今回の改訂版の詳細は、ぜひIT戦略本部のホームページ(こちらからどうぞ)でご確認をいただきたいと思います。工程表も併せて改訂されていますし、地方創生IT利活用促進プラン(案)も掲載されています。

政府からの説明を受けて、私からは主に、以下の点を指摘・質問しました。

1). 今回の改訂は、2013年に閣議決定されたオリジナル版を修正したものだが、説明の中で、この2年間に何が達成出来たのか、出来なかったのか、工程表はどこまで進んだのか、進まなかったのか、実現出来なかった原因は何であって、それをどう克服するのか、という話がほとんどなかった。唯一、コスト削減を実現したとの話があったが、これまでの2年間の成果がコスト削減だけではあまりにも寂しいのではないか? 国民に対して、具体的にどのような分野で、どれだけ暮らしが豊かになっているのか、世界最先端のIT国家を実感して貰えるだけの具体的な姿を提示すべきではないか? それが出来なければ、国民の理解も支持も得られない。

2). 特に、上手くいかなかった、予定通りにいかなかった部分を率直に提示し、問題を分析することで、国民の理解を得る努力をするべきではないか? 特に、この2年間で、どれだけ予算が獲得できたのか? 予算が確保されなかったから、実現出来なかった部分もあるとすれば、それもきちんと示して、今後の議論に役立てるべきではないのか?

3).今回、国民の中での情報格差(デジタル・ディバイド)の解消という記述が消えてしまっているように見えるが、それはもう情報格差は解消されたという理解なのか? 超高速ブロードバンドの整備というハード(インフラ)面と、それを活用して提供される様々なサービスやアプリケーションといったソフト面の両面において、まだまだ離島や中山間地等において、都市と比べて格差があるのではないかと思うが、違うのか?

 

IT戦略本部からは、これまでインフラ整備を進めてきたが、相互の情報連携が出来ないことが多く、その原因はデータの標準化やルール化が行われていないことだったと考えている。そのため、分野ごとのデータの標準化に力を入れてきて、2年経過してようやくそれが進みつつある。予算については、マイナンバー制度関連の項目に集中投下してきたが、あらためて必要な予算についてはしっかり要求していきたい、などの回答がありましたが、正直、あまり熱意を感じられない説明でした。残念至極です。

民主党政権の下で、政府CIO制度を創設し、中央省庁のシステム改革(霞ヶ関クラウド等)については徐々に成果を挙げてきているように思います。しかしその他の分野は、残念ながらまだまだです。私も初当選以来、政府のIT戦略の進捗状況をフォローしてきました。これからも国民本位のIT先進国家となるよう、必要な応援をしながら、政府の取り組み状況をしっかり監視していきたいと思います。