少し報告が遅くなりましたが、4月16日(木)、参議院厚生労働委員会において、新規学卒求職者の適職選択を支援することが主な目的の「勤労青少年福祉法改正案」について、民主党会派を代表して45分間、質問に立ちました。

 

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この法案がめざすのは、これから社会に出る新規学卒者が、なるべく自分の希望に合った企業に就職し、定着できる環境を促進すること。そのために、企業に離職率や有給取得率など職場情報の積極的な提供を促すとともに、労働基準法違反を繰り返すなどのいわゆるブラック企業について、ハローワーク等での求人情報の不受理を可能にするものです。

民主党は、筆頭理事の津田弥太郎議員と私の二人で質問を担当。津田議員に続いて二番手で質問に立った私は、主に次の事項について政府の見解を質しました:

1.職業紹介事業者の範囲について

この法案における「職業紹介事業者」には、中学校以上の学校や地方公共団体も届け出をすれば対象になることを確認したうえで、大学はほぼ100%が職業紹介事業者になっている一方、高校は3割程度に留まっていることを指摘して、本法が成立した暁には高校にも積極的に役割を果たして貰えるよう、事業者登録を促進することを提起しました。

2.学校卒業見込み者の範囲について

青少年に雇用情報を提供する対象が、新規の学校卒業見込み者に限定されてしまっているので、適職選択促進という本法案の趣旨に鑑みて、就職浪人卒業生や第二新卒、将来の就職準備をする1年生や2年生も対象に含めるべきことを強く要請し、運用面での改善を求めました。

3.青少年雇用情報の内容について

この法案に例示されている雇用(職場)情報の提供は、本来、義務規定にすべきものであって、求職者側からの求めがあれば、当然に提供されるべきではないかと指摘。この点は、私だけではなく何人もの議員が同じ指摘を行いましたが、政府側は「中小企業への配慮等から、当面、提供する情報の選択を企業側に委ねる形でスタートし、ハローワークの求人情報欄に項目を作って情報提供を促していくなど、運用面で実現を図っていくので、今回はこの内容でお願いしたい」と平行線で終わりました。若者の就職支援といいながら、学生が勇気を振り絞って求めた情報が提供されないという大きな矛盾を許容するなど、もってのほか。今後も改善を求めていきます。

4.情報の求め方について

企業に情報提供を求めていくことは、その企業への就職を考えている若者にとっては、大変勇気のいることであり、かつリスクのある話(採用上、不利益を被る可能性)なので、たとえば職業安定所や学校などの職業紹介事業者が学生に代わって企業に情報請求するなど、個人を特定しないでも情報請求することができることを確認。この点は半歩前進です。

5.企業側が情報提供義務に反した時の罰則について

企業が情報提供義務を果たさなかった場合に、指導や勧告等があるものの企業名の公表がなされないことの問題点を指摘しました。ただでさえ就職情報が氾濫している状況下にあって、企業名を公表することは、学生側に正確な情報を伝えるうえでも、採用上の不利益を受けないためにも大切であることを強調しましたが、今後の運用の中で検討していきたいとの消極的な答弁でした。

6.ブラック企業求人の不受理について

5の質問とも関連しますが、ハローワークで求人情報の不受理処分になった企業も、この法案では企業名の公表はされません。そうすると、ハローワークで不受理になった企業が、民間の就職情報誌等ほかの手段では大手を振って求人できるわけで、それではまったく意味がないのではないかと指摘。職業紹介事業者も含めてハローワークの対応に準じるよう第7条の指針に書き込むべきではないかと具体的な提案をしましたが、前向きな回答はなし。ただ、できるだけハローワークに準じた対応をしてもらえるよう、運用上の検討はしていきたいとの答弁でした。

7.公務員への適用について

最後に、雇用情報の提供先として国家公務員や地方公務員が、今回の法案で適用されていない点に関して、特に地方では公務部門が主要な若者雇用の受け皿になっている実態を考慮すれば、民間事業者より国や地方公共団体こそが率先して情報提供すべきではないかと塩崎大臣に質しましたが、人事院や総務省との協議のうえでこの内容になったという相変わらずの縦割り官僚答弁。これじゃダメですね。

ということで、まだたくさんの質問項目を用意していたのですが、ここで時間がきてしまいました。

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この法案には、民主党としても賛成票を投じ、全会一致の賛成で可決しました。参議院先議でしたので、これで衆議院に送られ、衆議院でも可決すれば成立します。今後は、この法案が実際に若年者の就労状況の改善に役立つよう、しっかりと政府の取り組みを監視していきます。