本日311日、東日本大震災・東京電力原発事故から10年の節目を迎えました。

改めて、犠牲となられた皆様に心より哀悼の意を表します。また、未だに避難生活を送られている4万人を超える方々をはじめ、被災されたすべての皆様にお見舞いを申し上げます。この間、多くの皆様が、困難を抱え乗り越えながら、一歩ずつ前に進んでこられました。そのご努力に心より敬意を表します。この10年間で、住宅や道路などハード面での復旧は一定程度進みました。しかし、被災者の皆様が元の暮らしを取り戻せたわけではありません。心のケア、生業(なりわい)や働く場の復活、コミュニティの再生はいまだ途上であり、一部の地域ではまだスタート地点に立ったばかりです。土地をかさ上げし道路は良くなったけれど、働く場が無い、病院が無い、地域の知人・友人が戻らないなどの理由で、住みたくても住めないという方々が数多くいます。

あの日から10年を迎え、改めて、真の復旧・復興はこれからだという思いを強くしています。この震災と原発事故を風化させることなく、これから本格化していく復旧・復興を最大限前に進める責任を負っていることを、忘れてはならないと強く感じています。あの震災と原発事故による途方もない犠牲と、その後に多くの方々が直面した困難の中で得られた教訓を、未来に活かしていくことも大切な責任です。地震や豪雨などが頻発し、さらに大きな災害が我が国を襲う可能性も否定できません。そのときに、東日本大震災の経験と教訓を生かすことで、被害を最小限に抑え、人々の暮らしや地域、事業などを守ることができる状況を作るため、全力を挙げていく決意です。次の10年へ。真の復旧・復興へ。風化を許すことなく、常に皆さまに寄り添い、皆さまの立場に立って、真の復興・復旧を進めてまいります。