本日(3月18日)午後、「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」を代表して、中川正春会長と私の両名が外務省を訪問し、中根一幸外務大臣政務官に対して岸田文雄外務大臣宛の要請書を手渡してきました。

 

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ニュース等でご存じの方も多いと思いますが、ミャンマー国内で今年1月から続いていた「国家教育法改正案」に反対する学生を中心とした非暴力の平和的なデモ行進に対し、3月5日と10日の2日間に渡って、ミャンマー警察が一部暴力行為をもってデモ隊の強制排除を行い、多くの学生を逮捕しました。議連としてこの状況を深く憂慮し、日本政府としてミャンマー政府に外交ルート通じて民主的解決に向けた働きかけを行うよう要請書を提出したものです。

詳細は、ぜひ下記をご参照下さい。

なお、3月20日には在日ミャンマー大使に対しても同様の申し入れを行う予定です。

 

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ミャンマー警察による学生デモ隊の強制排除問題に関する要請書
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外務大臣 岸田 文雄 殿

ミャンマーの民主化を支援する議員連盟
会長  中川 正春

 日頃より、我が国外交関係の発展にご尽力をいただいておりますことに敬意を表します。

 早速ですが、先般、ミャンマー連邦共和国で発生致しました学生デモ隊の強制排除及び逮捕・拘禁問題に関しまして、私ども、超党派の有志国会議員で構成する「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」より以下の通り要望をさせていただきます。

報道によりますと、本年1月から続いていた「国家教育法改正案」に対する学生を中心とした非暴力の平和的なデモ行進に対し、3月5日及び10日の両日、ミャンマー警察が一部暴力行為をもって強制排除を行い、10日には127人もの学生や一般市民の支援者が当局に身柄を拘束されたとのことです。

当議連にも、現地関係者より、強制排除の際に警察官が警棒等で学生らを殴る等の暴力行為を行っている様子が映った映像や写真等が現地から届けられ、またその際、数百人の警官がデモ隊の排除に乗り出し、一般市民や僧侶、ジャーナリストにも暴力を加えたという情報が寄せられております。

日本政府は、2012年以降、ミャンマー連邦共和国の民主化や国内和平の実現に向けた取り組みの進展を前提に、ODA等を通じた経済・社会開発支援を本格的に再開し、その後、現政権下で拡大をさせてきております。しかし今回、デモ行進参加者を上回る数の警察官が出動し、一切の武器を持たずに平和的に行進を行う学生や一般市民に対して暴力的な抑圧、強制排除が行われたことは、あまりに過剰な対応であり、民主主義の観点からも人権保護の観点からも容認できないものと深く憂慮しているところです。

つきましては、貴職に対し、ミャンマー連邦共和国政府に(1)二度と同様の事態が起きることがないよう警察等を厳に指導すること、そして(2)暴力を用いることなく、学生や市民の代表たちとの平和的な話し合いによって問題を解決して頂くこと、の二点について、強く申し入れを行うよう要請いたします。なお、万が一、事態の改善が見られず、同様の人権侵害事件が続発するような事態となった場合には、ミャンマー連邦共和国へのODA等支援のあり方を一時的に見直すことも含め、検討することも併せて要請します。

(了)